
大切な食材を無駄にしない循環のしくみ

開業35周年を迎えたANAインターコンチネンタルホテル東京が、資源やエネルギーに配慮した取り組みを積極的に行っていることをご存知でしたか。2030年に向けて進む、国連が定めた持続可能な17の開発目標・SDGsにも積極的に参加する姿勢がホームページなどでも示されています。
たとえば、施設内でどうしても発生する食品残渣や生ゴミを堆肥化する取り組みもそのひとつ。各調理場における肉や魚、野菜などの食資源を活かすために堆肥製造装置「エコ・ポスト®」が導入され、生ゴミを入れると半日〜1日後には5分の1の量の堆肥ができているそう。一流の和洋中など12ものレストランやバーを備えた総合型ホテルのANAインターコンチネンタルホテル東京では毎日、相当量の堆肥が作られています。

ホテルでおいしい食事をいただく時には、なかなか考えがおよびませんが、こうした地道かつ、誠実な行動のおかげで、農家の方々が作った大切な食材は端まで無駄にならず、生ゴミの量は大幅に削減。さらに、これまでゴミの運搬や処分のために費やされていたエネルギーの一部も抑えられているのです。
“調理場生まれ”の堆肥を、農家へ販売する取り組みも始まりました。近い将来には、この堆肥を使った農場の野菜や果物を、ANAインターコンチネンタルホテル東京の食材として活かす、という見事な循環も目指しているそうです。
実は照明や空調もサステナブル

厨房の排水をバイオ処理することで館内トイレの洗浄水として再利用したり、客室の照明と空調を人感センサーで管理するなど、実は同ホテルでは開業当時から、細やかな環境対策が行われてきました。すでに2009年にはANAインターコンチネンタルホテル東京を含むIHG®ホテルズ&リゾーツが、世界規模で展開するサステナビリティ管理のためのオンラインシステム「IHGグリーン・エンゲージ」を導入、2018年にはプラスチックストローの使用を取りやめるなど、積極的な歩みは現在も継続されています。
気候危機は世界規模で喫緊の問題であるからこそ、快適さとサステナビリティが両立されたサービスの選択は重要な鍵。私たち一人ひとりが、小さくも確かな行動を重ねていくことが未来に大きく影響します。
もし偶然にも、宿泊先や旅先のレストランで環境への取り組みに触れることができたら、きっと嬉しくて誰かに伝えたくなるはず。次の旅は「環境配慮」の視点も取り入れて、清々しい旅をしてみるのはいかがでしょうか。