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    掲載日:2021.10.26

    最終更新日:2022.09.28

    【サステナブルなちょっといいコト(5)】地球にやさしい機内食の容器

    2021年春、ANAの国際線エコノミークラスでは、静かに、でも確実な変化が始まりました。国内の航空会社としては初めて、機内食の容器をプラスチック製から植物性素材へと変更したのです。ANA全体のプラスチック使用量が約3割削減できるというこの取り組みについてご紹介いたします。

    地球環境のために。企業として責任ある選択

    全世界の海にただようプラスチックごみの量は、2050年には魚の量を上回るといわれている

    苦しそうにするウミガメの鼻からプラスチックストローが出てきた動画が話題になり、一気に海洋プラスチックが問題視され始めたのは2015年のこと。この6年間、世界中でさまざまな取り組みが進みつつあります。わたしたち消費者が個々人でできることをするとともに、大量の資源を取り扱う企業にも、環境を考慮した経営が喫緊の課題となりました。

    そのような中、これまで通りにANAの国際線エコノミークラスに搭乗すると、ひとつ大きな変化を体験することができるのです。国内の航空業界に先駆けて、機内食の主菜容器がプラスチック製から植物性に変更されました。

    環境にやさしい植物由来素材

    植物由来の素材などからできているANAの新しい機内食器

    プラスチック容器の代わりに採用されたのは、植物由来の素材で、プラスチック製容器と同等の使用感が担保されることを目標に、約2年をかけて開発されました。そして2021年8月から、ついに空の上でも使われ始めています。

    丁寧に考慮された開発のおかげで、新容器でもこれまでどおり快適に機内食を楽しむことができます。いいえ、むしろプラスチック廃棄量の削減に貢献していると思うと、喜ばしい気持ちさえ感じられるかもしれません。実はANAのプラスチック消費量のうち、最大使用量を占めるのは機内食の容器。今回の容器変更によって、全体の約3割にあたる約317トンのプラスチック消費削減が実現できるといいます。気候危機の現状を思うと、移動時間でさえも地球の未来を考えて行動できることに、嬉しくなります。

    地球にも人にもやさしいANAの工夫を知れば、空の旅はより爽やかになりそう

    ANAはこれまでにも、2020年度だけでカトラリーやマドラーは木製へ、ストローはバイオプラスチック製へ、と地球に優しい選択を重ねてきました。2050年までには機内食を含む食品廃棄率50パーセント削減(2019年度比)や、プラスチックや紙などの資源類の廃棄率ゼロ、といった具体的で、決して小さくない目標も掲げています。こうした思いを感じながら飛行機に乗ると、窓から見える空や雲、地上の光景もまた、これまでとは違った明るさを感じられるかもしれません。

    ライター:やなぎさわまどか(Two Doors)

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