1日目 旅の出発地は「日本橋」
日本橋から出発
今回は、再開発で生まれ変わった日本橋兜町を中心に訪れます。すでに訪れたことがある場所も、歴史を知ると違った視点で興味が深められそうです。
新旧の東京を探る旅の出発地は「日本橋」。歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」のスタート地点にもなっており、「旅立ちの場所」のイメージがあります。日本橋は、古くから大店が軒を連ね、今もデパートや全国各地のアンテナショップなどでにぎわいをみせる街です。
日本橋を訪れたら、ぜひ橋に風格を与えているその装飾に注目を。橋の両側や中心部にある獅子や麒麟の像の雄々しい姿が目に入ります。ちょっと怖い気もしますが、それもそのはず。これらには東京を守る役目が与えられているそう。他にも親柱には、松と榎の浮き彫りが施されています。
日本橋
- 住所:東京都中央区日本橋1-1-1地先
郵便発祥の地を訪れる
日本橋を出発して、レトロで風格のある野村証券ビルに沿って歩くこと3分。江戸橋の陸橋の先に日本橋郵便局が見えてきます。ここが日本の「郵便発祥の地」。近代郵便制度が発足した際に駅逓司(えきていし)と東京郵便役所が置かれていました。ここでも、日本の始まりを1つ感じることができます。
郵便発祥の地(日本橋郵便局)
- 住所:東京都中央区日本橋1-18-1
easeでケーキを食べる
日本橋を通り過ぎ、いよいよ日本橋兜町エリアへ。高架をくぐった先に緑の建物と行列が見えたらそこが、2020年7月に開店したパティスリー「ease(イーズ)」。辺りには、ビジネスマンと日本橋兜町の新スポットを訪れる観光客が交錯します。
easeは兜町の再開発で誕生した飲食店の1つ。繊細な見た目と味わいを持つスイーツは、瞬く間に評判に。カウンターにお客さんの背中が並ぶ様子や店の外にできる行列は、兜町の新しい風景の1つとなっています。夕方になると、お目当てのケーキがなくなってしまうため、14時くらいまでに到着するのがおすすめです。
店の奥のショーケースには、かわいらしい見た目のケーキが美術品のように並び、どれもおいしそう。なかでも人気なのは、モンブランやフルーツを使った断面が美しいケーキです。
今回注文したのは、「洋栗のモンブラン」。添えてある細長いケースに入ったラベンダーとベリーソースをかけていただきます。こっくりとした栗のクリームにベリーソースが甘酸っぱさを与え、お互いを引き立てる組み合わせ。クリームとメレンゲのハーモニーも小気味よく、最後まで変化のあるおいしさが堪能できるモンブランでした。
ease
- 住所:東京都中央区日本橋兜町9-1
- 電話番号:03-6231-1681
- 営業時間:11:00〜19:00(L.O.17:30)/水曜休
- ウェブサイト:ease
三菱倉庫・江戸橋歴史展示ギャラリー
甘いケーキで満たされたら、江戸橋まで戻って文化的スポットを巡ります。「始まりの街」として知られる日本橋ですが、かつては水運がさかんな街だったことも忘れてはいけません。その歴史を伝えているのが、「三菱倉庫・江戸橋歴史展示ギャラリー」です。
かつて江戸橋には土蔵倉庫があり、郵便汽船三菱会社の荷捌所でした。1930年になると、三菱倉庫の江戸橋倉庫ビルが竣工。2014年には、現在ある高層の日本橋ダイヤビルディングに建て替えられました。展示スペースでは、倉庫業や建物が変遷する様子が4つの建物模型と写真やタッチパネルを使って、豊富な資料とともに伝えられています。
三菱倉庫・江戸橋歴史展示ギャラリー
- 住所:東京都中央区日本橋1-19-1
- 電話番号:03-3278-6611
- 営業時間:月曜〜金曜7:30〜19:30、土曜7:30〜13:30/日曜・祝日、年末年始休
- ウェブサイト:中央区まちかど展示館「三菱倉庫・江戸橋歴史展示ギャラリー」