馴染みのカフェのような親しみやすい雰囲気
エントランスから一歩施設に足を踏み入れた瞬間に、目に飛び込んでくる楽しげな色づかい。チェックインの対応をしてくれたスタッフのフレンドリーな笑顔。空間を彩る数々のインテリアグリーン。大開口の窓から差し込む午後の光。初めて来た場所なのに、まるで馴染みのカフェに来たときのような、そんな気分にさせてくれる。それが「道後hakuro」の第一印象でした。
老舗宿の多い道後温泉で、これほど親しみやすいホテルがあるなんて、ちょっと驚くかもしれません。それもそのはず、「道後hakuro」オープンの背景には、従来の“温泉ホテルらしさ”のイメージを一新しよう、新しい世代を引きつけるかっこいい温泉ホテルがあってもいいじゃないか、という思いが込められているそうです。また、メインターゲットをカジュアルな観光スタイルを好む比較的若い世代と、出張などで平日に松山市内で仕事をするビジネスパーソンとしていると聞くと、なるほど納得です。
そんな親しみやすい印象は、客室に入っても変わりません。モダンなトーンにまとめられたカーテンや壁、カーペットの色づかい。シンプルだけど存在感ある照明や小物のデザイン。機能性だけでなく、洗練と遊び心が散りばめられた空間は、広さこそ一般的なビジネスホテルと同程度ですが、まるで自分の部屋にいるときのように、心も体もすっと空間に馴染んでいくから不思議です。
宿泊客専用ラウンジでワークに集中
荷ほどきをしたら、早速パソコンを取り出しメールチェック。客室の間取りを活かしたカウンタータイプのデスクはワークにも十分な広さ。コンセントの位置や数も絶妙です。客室ではもちろん無料でWi-Fiが使えます。このまま部屋で仕事しても良いのですが、実はこのホテルにはもっと素敵なワークスペースがあります。それが、Nest Lounge(ネストラウンジ)と名付けられた1階の宿泊客専用ラウンジです。
Nest Loungeに下りると、すでに数名がパソコンに向かっています。席はテーブル席とカウンターがあり、席の間隔も広くキャパシティは十分。ふんだんに飾られたインテリアグリーンがちょうど良い目隠しになっているので、周囲を気にせず仕事に集中できるのがいいですね。朝食会場とバーラウンジを兼ねているので、朝晩は少しにぎやかですが、それ以外の時間帯はとても静か。暖かい日なら、外のテラスも格好のワークスポットになりそうです。
仕事に一区切りついたら、街散策に出かける前にちょっと一杯いただきました。コーヒーやソフトドリンクのほかに、道後のクラフトビールやエールビールも選べます。ちなみに、柚やオレンジなど愛媛産の柑橘類を使用したエールは、色味が綺麗で甘さも苦味も程良く、夕食前のアペリティフにちょうど良いさっぱりした味わいでした。18:00から23:00はバータイムになっているので、街に出て一人飲みする気分になれない時は、ここで過ごすのもいいですね。もしかしたら、同じようなシチュエーションの宿泊客と素敵な交流が生まれるかもしれません。
女性の一人旅でも気兼ねなく利用できる
ビジネスホテルスタイルの「道後hakuro」では、ディナーの提供はありません。その代わりビュッフェスタイルの朝食は、パンやサラダ、スープ、フルーツなど種類がとても豊富。Nest Loungeの居心地の良さと相まって、ゆっくりした朝時間を過ごしたくなります。支配人の宮野さんいわく、平日利用のビジネスユーザーには連泊する人が多く、リピート率も高いそうです。こんな素敵な朝食が食べられるなら連泊したくなる気持ちもわかります。
「道後hakuro」のもうひとつの楽しみと言えば温泉でしょう。露天風呂付きの大浴場はもちろんお部屋の内湯も、美人の湯としても知られる道後温泉からお湯が引かれています。ホテルから歩いて3分のところに道後温泉本館や椿の湯などの外湯施設がありますが、こちらの大浴場なら寝る前やお出かけ前の時間でも温泉を楽しめるのがいいですね。男湯、女湯それぞれに松山・道後をモチーフにした迫力ある壁画が描かれているのも印象的。女性用の脱衣所には通常の洗面台のほかに、パウダーコーナーが備えられているのも嬉しいポイントです。
「道後hakuro」は、総客室数86室のうち51室が一人で泊まれるスタンダードダブル。道後温泉では二名以上の利用を想定した客室を揃える宿泊施設が多いので、女性の一人旅でも気兼ねなく利用できるのが「道後hakuro」の魅力です。平日は男性客の比率がやや高いそうですが、週末や休日は女性が多いとのこと。食事の時間に縛られず、温泉や松山市内の観光を楽しみながらワークもこなす。「道後hakuro」を拠点に、そんな自由でアクティブな一人旅ワーケーションを実践してみてはいかがでしょうか。
道後hakuro
- 住所:愛媛県松山市道後鷺谷町3-1
- TEL:089-903-8960
- ウェブサイト:道後hakuro
- 記載の内容は2021年11月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
- 写真はすべてイメージです。