独自の文化をもったフランスの中の外国
花の都パリ、地中海の美しい景色と美食で知られる南フランス、有名シャトーが集まるワインの産地ブルゴーニュ。これらフランスを代表する観光地は日本でもポピュラーですので、すでに訪れたことのある方も多いでしょう。フランス好きなら、3ヶ所とも制覇しているかもしれません。
「そうしたフランスリピーターの方のために企画したのが、今回オススメするブルターニュ9日間のツアーです」と紹介するのは、添乗員の小池さん。20年以上の添乗員キャリアを誇る小池さんに“変化球”と言わしめる、このツアーの魅力を聞きました。
「ブルターニュ地方は、フランスを六角形で表すと向かって左側、大西洋側に突き出た半島部分にあります。ブルターニュは、小さなブリトンという意味の英語『ブリタニー』のフランス語読みです。古くからブリテン島、つまりイギリスとの交流が深く、独自の言葉や習慣があります。パリあたりではブルターニュは外国だなんて言う人もいますし、イギリス人からすると逆に懐かしい感じがするようです」
ブルターニュ地方の名所をお散歩気分で散策
全行程7泊9日となるこのツアー。まずは羽田から直行便でパリに着き、その日はパリ泊。およそ13時間のフライトですが、座席はビジネスクラス利用となるので、ゆったりした空旅が楽しめるのもこのツアーの魅力です。翌朝、フランスの新幹線にあたるTGVに乗って、ブルターニュへ向かいます。パリからナントまではおよそ2時間。こちらも、席の間隔が広くゆったり座れる1等車なので、快適に移動できるのが嬉しいですね。
ブルターニュ地方で最初に訪れるナントは、1598年に時のフランス王アンリ4世が信教の自由を認める「ナントの勅令」を発令した街としても有名ですね。ブルターニュ公国の中心地として繁栄した時代を今に伝えるブルターニュ大公城やサン・ピエール・サン・ポール大聖堂などを見学します。
ブルターニュ2日目は、世界中の一流シェフ御用達の塩で有名なゲランドと、美しいステンドグラスで有名なサン・ピエール大聖堂や城壁庭園がある古都バンヌを周遊。そして3日目は、メンヒルと呼ばれる謎多き巨石群が残るカルナックを経て、2連泊するディナールへ。
「ディナールは北のニースと称されるリゾート地。ここに2連泊するのがこのツアーのポイントです。かつてのお城をリノベーションしたホテルなので、建物自体が迷宮っぽくて面白いのです。海の見えるお部屋でくつろいだり、海岸沿いをのんびり歩いたり、本場のタラソテラピーでリラックスしたり、ヨーロッパ的なリゾートでの過ごし方を楽しんでいただけると思います」
またディナール滞在中は、かつて北米大陸へ向かう基地だったサン・マロを観光するなど、周辺の見どころをお散歩気分で散策。ブルターニュ滞在中は、日本語を話せるガイドが同行するダブルサポートとなるので、街の歴史や文化を理解しながら観光できるのもこのツアーの魅力ですね」
独自の食文化もブルターニュ地方の魅力
独特な言語や文化が残るブルターニュ地方は、食もユニークなのだとか。「ブルターニュはもともと小麦が育たない地域らしく、小麦の代わりにソバの生産が盛んです。ソバ粉で作るクレープのガレットは、ブルターニュを代表する料理のひとつです。また、日差しが弱くブドウの生育が良くないこともあり、こちらではワインではなくリンゴで作る発泡酒のシードルがよく飲まれています」
酪農が盛んなため、バターをはじめとする乳製品も「何を食べても外れない」と小池さんは太鼓判を押します。「バターはガレットにも使われますし、おいしいバターを織り込んだクイニーアマンはブルターニュの伝統菓子としても有名です。街を歩いていると、どこからともなくおいしい香りが漂ってきますよ」
ブルターニュ最終日となるツアー6日目は、レンヌからTGVの1等車両に乗ってパリへ。渋滞に巻き込まれずスムーズに移動できるのは嬉しいポイントです。パリでは、どこへ行くにも便利な街の中心にあるホテルで2連泊。帰国前日は丸1日自由行動ができるので、ショッピングや観光を存分に楽しめますね。
ブルターニュ9日間のツアーは、6月、7月、8月にそれぞれ1回開催されます。これまでと違うフランスを楽しみたい、日本人にはあまり知られていないヨーロッパのリゾート地に行ってみたい、ビジネスクラスに乗ってちょっとリッチにバカンスを楽しみたいと考えているなら、チェックしてみてはいかがでしょうか。
- 記載の内容は2022年2月現在の情報です。変更となる場合があるのでご注意ください。
- 写真はすべてイメージです。