最高地点2,450m。北アルプスを貫く旅へ
富山県新川郡立山町にある「立山駅」から、長野県大町市の「扇沢」まで、北アルプスを横断するようにつなぐ「立山黒部アルペンルート」は、老若男女を問わず注目を集める人気スポット。
その理由は、さまざまな乗り物を乗り継いでいくワクワク感と、そうしてたどり着いた先に広がる絶景にあります。
「富山きときと空港」からは富山駅を経由し、富山地方鉄道立山線を利用して「立山駅」へ。
ここから「立山黒部アルペンルート」の旅が始まります。
立山駅で乗車するのは「立山ケーブルカー」。
標高差502m、1.3kmの距離を結び、車窓からは柱状節理の岩肌など独特の地形を楽しむことができます。
ケーブルカーで「美女平」まで上がったら今度は「立山高原バス」に乗り換え、23km50分のドライブへ。
約1,500mの標高差をグングン登るバスからは、美しい立山の景色を一望。
車内に設置されたモニターから、周囲の見どころを解説するビデオが流れ、退屈するヒマもなく最高地点となる室堂平(むろどうだいら)へとアプローチします。
立山高原バスの終点となる「立山室堂」は、日本最高所にある駅。
駅舎にはレストランや展望テラスが用意されているので、しばし疲れを癒しましょう。
おすすめは、富山湾で水揚げされた白海老をから揚げにし、丼ぶりに盛り付けた「白海老から揚げ丼」。
富山湾の宝石と称される「白海老」のサクサクした食感と香ばしさを堪能してみてください。
室堂平に到着したら、少し足を伸ばして「みくりが池」を堪能するのも一興です。
この池は周囲約630m、水深約15mの火山湖で、その美しさは北アルプス随一。
6月頃まで雪に覆われていますが、7~10月にかけて美しい姿を見せてくれます。
湖畔は特別記念物に指定されているライチョウの生息エリアになっていて、運が良ければ出会えることも。
室堂平は周辺に視界を遮るものが少なく、天体観測に絶好のロケーション。
立山黒部アルペンルートのオフィシャルホテルである「ホテル立山」では、天気の良い日には星空観察会が行われます。
標高2,450m、日本最高所に立つ雲上のリゾート「ホテル立山」。
ここでしか見ることができない、夢のように美しい天の川や満天の星々を眺めるために立ち寄るのも一興です。
さて、続いて乗り継ぐのは「立山トンネルトロリーバス」。
立山の主峰・雄山(3,003m)を貫通する日本唯一のトロリーバスで、電力を使って走ることで、トンネル内に排気ガスが滞留するのを防ぎ、自然環境を保護する工夫がなされています。
ガソリンを燃料とせず一般道を走ることもないことから、「トロリーバス」という名前ながら、法律上は電車に分類されているのだとか。
このユニークな「トロリーバス」で、約10分のトンネル旅を楽しみましょう。
トロリーバスでアプローチする「大観峰(だいかんぼう)」に到着したら、ぜひ行ってほしいのが「雲上テラス」。
後立山連峰や黒部湖、タンボ平(たんぼだいら)といったアルペンルートの絶景が楽しめる、フォトジェニックなスポットです。
立山黒部アルペンルート随一とも呼ばれる絶景を堪能しましょう。
大観峰からは動く展望台と呼ばれ絶景を見晴らす「立山ロープウェイ」と、日本唯一の全線地下式タイプである、最大勾配31度の「黒部ケーブルカー」を経由し、旅の目的地のひとつとなる「黒部湖」へ。
美しいエメラルドグリーンに輝く「黒部湖」を形成する「黒部ダム」は、1963年に竣工された日本有数の巨大水力発電用ダム。
アーチ式工法により作られており、日本最大級の堤高、堤頂長、堤体積を誇ります。
ダムの中腹から放水される様は、圧巻のひとことです。
太陽の方向によっては、美しい虹がかかることも。
見どころ満載の「黒部立山アルペンルート」、時間に余裕を持って出かけることをおすすめします。
ここからは、電気バス+路線バスまたは特急バスを使って長野県側に降りるもよし、通ってきた経路を逆にたどって富山県側に戻るもよし。
お好みの旅路を計画してみてください。
3,000m級の山々の雄大な自然に触れることができる「黒部立山アルペンルート」で、あなたの夏に彩りを添えてみませんか。
立山黒部アルペンルート(立山黒部貫光株式会社)
- ウェブサイト:立山黒部アルペンルート(立山黒部貫光株式会社)
続いては、「黒部立山アルペンルート」の旅をさらに特別なものにしてくれる、優しい肌触りの天然温泉や、富山湾の新鮮な海の幸グルメをご紹介します。
- メインビジュアル提供:PIXTA