ANAグループ行動指針「ANA’s Way」の推進
ANAグループ行動指針「ANA’s Way」とは
グループ行動指針「ANA’s Way」は、経営理念・経営ビジョンの達成に向け、ANAグループ全社員が持つべき心構えや、取るべき行動の礎となるものです。この行動指針に基づいて努力と挑戦をし続ける「人の力」と、職種や会社など組織の壁を越えてお互いに連携し協力する「グループ総合力(組織の力)」が、ブランド力向上の源泉であり、ANAグループの価値創造サイクルを動かす原動力となります。
ANAグループでは、グループ経営理念、グループ経営ビジョン、グループ行動指針「ANA's Way」の理解浸透を図るとともに、70年にわたる歴史の中で培われてきたDNAの継承や、コミュニケーション促進による組織活性化にも継続的に取り組んでいます。
「ANA’s Way」を理解・共感し、実践できる人財育成を目的に、グループ共通の取り組みに加え、各社の事業戦略に則した自律的な活動も推進しています。
「私たちは『あんしん、あったか、あかるく元気!』に、次のように行動します。」
安全
安全こそ経営の基盤、守り続けます。
Case 1「アサーション」と安全教育
技術やシステムでは補いきれないヒューマンエラーを防ぐため、社員同士が職域や職責を超えて連携し、確認・指摘しあう「アサーション」を推進しています。
また、各種安全教育を充実させ、グループ全社員が当事者意識を持って安全に向きあえるように、人・組織づくりに注力しています。
お客様視点
常にお客様の視点に立って、最高の価値を生み出します。
Case 2 情報共有によるサービス品質の向上
社員は、世界中の就航地と日々情報共有をおこない、各国・地域の文化やお客様のニーズへの理解を深めています。多様なニーズに対応すべく、サービス開発・改善に反映する仕組みを構築し、お客様の体験価値向上に繋げています。
社会への責任
誠実かつ公正に、より良い社会に貢献します。
Case 3 事業を通じた社会課題の解決
ANAグループは、事業を通じて環境・社会課題解決に寄与し、将来にわたり社会から必要とされる企業として価値を生み出し続けるために、グループの垣根を越えたグローバルかつ長期的な視点で環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)に配慮したESG経営を推進しています。
チームスピリット
多様性を活かし、真摯に議論し一致して行動します。
Case 4 枠を超えた連携によるグループの一体感
70周年を迎え、職種・業種・部門の枠を超えて、社員一人ひとりが未来の「ありたい姿」を語り合い、経営ビジョンを刷新しました。これからも約4万人の世界中のグループ社員が一丸となり、お客様や社会に寄り添いながら「ワクワクで満たされる世界」実現に向けた挑戦を続けていきます。
努力と挑戦
グローバルな視野を持って、ひたむきに努力し枠を超えて挑戦します。
Case 5 グローバルレベルでのDNAの伝承
多様な国籍・文化・バックグラウンドを持つ人財が活躍するANAグループでは、ANAグループ国内・海外の事業所において「ANA’s Wayアンバサダー」を任命し、フォーラムなどの様々な交流機会を通じて創業時からのDNAである努力と挑戦について学び、共にANAグループの新しい歴史を創る人財を育成しています。
ANA’s Day研修
ANAグループの創業時から変わらないDNAと努力と挑戦の歴史について学び、継承する歴史展示施設「SUMICCO」を設立し、全グループ社員が自ら考え、行動につなげる「ANA’s Day」研修を実施しています。
ANA’s Way AWARDS
国内外の事業所においてANA's Wayに基づき行動し、ANAグループの価値創造やブランド力の向上、企業文化の強化やグループ一体感の醸成に貢献した取り組みを広く募集し、ANA’s Wayの各カテゴリに基づき表彰しています。
このように実践事例を広くグループに共有することで、さらなるANA's Way行動化の促進や、組織横断的な繫がりの強化を目指します。
「感謝しリスペクトする文化」の伝承
ANAグループでは、お客様からいただいた「お褒めの言葉」を広く共有することや、互いの仕事や行動を認め合うことを大切にしています。こうした活動が社員のモチベーションと自律性を引き出すことにつながり、社員一人ひとりが仕事を通してより一層「ANA’s Way」を発揮できると考え、以下の取り組みを行っています。
Good Job Card 仲間の仕事に感謝しリスペクトする
社員同士がお互いに関心を持ち、職場のコミュニケーション活性化やグループの一体感醸成を進めていくことを目的とし、お互いの仕事のよいところを見つけたら、それをカードに記入して本人に手渡す「Good Job Card」の推進を2001年度より開始しています。2014年度にはメッセージを送った人、もらった人の双方にポイントが付与されるグレード制度に加え、WEBでのメッセージ送受信も可能となりました。2023年度にはコロナ禍の中でも87万件以上の送付件数がありました。
想いを形にして伝えることにより、仲間を尊重しあい、互いの仕事に自信と誇りを持つ風土づくりにつなげています。
ANA’s Way Survey(ANAグループ社員意識調査)
社員の仕事へ臨む想いや姿勢、職場満足度などを定点観測、分析・改善することで、「ES(社員満足度)」および「エンゲージメント」を高めるとともに、毎年、お客様満足度や企業価値の向上を図ることを目的に「グループ社員意識調査(ANA’s Way Survey)」を実施しています。2023年度は海外雇用社員を含め、ANAグループ46社、35,280名が回答しています。(回答率 95.9%)
全体スコア は昨年度から0.01pt低下(2023年度3.95)していますが、コロナ前(2019年度)と比較すると向上しています。
サーベイの結果から見えてきた課題と対策は中期経営戦略、人財戦略に盛り込んで課題解決に繋げています。
- 多様な「人の力」を活かし、変革を推進することで、経営戦略の実現を目指す。
- それにより、持続的な企業価値(経済的価値・社会的価値)の向上と社員や家族、関わる人たちの豊かな人生を実現する。
調査実施後は会社・部署ごとの調査結果表を配布し、真因分析を実施の上、各種アクションプランを策定することや各職場でのコミュニケーションに活かしています。
社員があかるく元気にいきいきと活躍することが、企業の成長とお客様満足につながると考え、これからも働きがいのあるANAグループづくりに向けて取り組んでいきます。
ANA’s Way 遂行度評価制度
「ANA’s Way」の5つの視点を基に、日常業務の中での発揮・実現状況を、各役職層に求められる期待役割とともに確認しています。
評価制度の概要
- 各組織目標および個人目標の設定
- 上司と1年間に4回の面談を実施(目標面談・中間レビュー・評価面談・最終評定フィードバック面談)
- 4回の面談以外に1 on 1ミーティングを定期的に実施
- 組織内の評価者を集めて評価基準の適用摺り合わせ(所属部室内、部室間、全社の各階層で実施)
- 経営ビジョン実現に必要な価値をANA's Wayをベースに設定
- 発揮度合いをANA’s Wayコンピテンシー(価値の実現に必要な力と行動)を通じて評価